ブートレガーズ

ブートレガーズ

ブートレガーズは、ジョーマッコイのメンバーだった人が立ちあげたブランドです。 今のジョーマッコイではなくて、設立当初のジョーマッコイの流れをくんでいるような過激さがあります。 いったん潰れて再生しましたが、設立当時の過激さはなくなってしまっています。 ジョーマッコイ自体ファッションアイテムに架空のストーリーを作りあげて、そのストーリーからファッションアイテムを作りあげた伝説のメーカーです。

シープスキンに偏らないことはさすがだと思います。ブートレガーズも50年代のビート族や70年代のヒッピーまで、実際のアメリカンヒストリーを想定したアイテム作りの手法は、ジョーマッコイ譲りと言えると思います。 革ジャンでも牛革はホースハイドを使い、鹿革のディアスキンなども使っています。 あくまで本物に徹しています。 デザインはこてこてのアメリカンカジュアルというのではありませんが、素材のこだわりには相当なものがあります。

肉厚な素材でインナーがツイードである、ちょっとヨーロッパ感覚のデザインになっていますが、着てみると紛れもなくアメリカンカジュアルの無骨で頑固な面がなんともいえない、味わえる一品に仕上がっています。 衿が特徴で、イタリアンカラーにしたあたりは、ただのアメカジとはわけがちがいます。 ゴーストスキンを使ったボルドーは、その名前通りのワインレッドに染めあげられています。 バイクジャケットのマルホランドは、ディビット・リンチ監督のマルホランド・ドライブを彷彿させますが、古きよき時代の峠のドライブコースで、そこを想定した憎いアイテムになっています。

独特の雰囲気があります。 普通のブルーデニムだけではなく、ストライプ柄のジャケットも、いかにも昔の鉄道員が着てそうなアイテムです。 ブートレガーズのアウタージャケットは、もちろん厚手のデニム地になっていて、ワーキングジャケットを連想させるデザインが特徴です。 永く着れば着るほど味が出てきそうな、しっかりしたものばかりになっています。

縦糸横糸の織り糸の種類を変えているツイル生地になっています。ツイルのジャケットは、まず、ほかではお目にかかれないアイテムです。 ストーリーがなくなった分、歴史に名を残さない人たちのストーリーを語っているようです。ブートレガーズのシャツやTシャツは、どれをとっても捨て難い味があり、強い存在感があります。 まさにジョーマッコイの正当な継承者と言うべき、アメカジというよりは、アメリカンワークキングウエアとも言うべきものになっています。ボトムに関しては、もはや言うべき言葉がないほど、すばらしい一品揃いです。 タイトなデサインながら普通のアメカジにはない雰囲気を持っています。永く付きあいたいファションアイテムです。

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