エミリオプッチ

エミリオプッチ

エミリオプッチはイタリア人エミリオ・プッチが興したブランドです。 ファッションとは縁もゆかりもない人だったようです。高校時代のスキーウェアをアメリカの女性向けのファッション誌ハーパース・バザーに投稿したことがきっかけで、女性用のスキーウェアもデザインするようになったそうです。 エミリオ・プッチ自身は、イタリアの貴族の出身です。社会学や政治学をイタリアやアメリカで学んでいて、政治家にもなった人です。 スキーのイタリアナショナルチームの一員なったほどのスポーツマンです。 創設は1947年です。

プッチ柄といわれる一見サイケデリックな柄がエミリオプッチのトレードマークになっていますが、現在もその傾向は変わっていません。2000年にLVモエ・ヘネシーグループに入り、現在にいたっています。 今、エミリオプッチが再評価されて人気になるかといえば、ここ数年の1970年リバイバルの波によるものと思われます。エミリオ・プッチが生きているあいだは、リゾートウェアを中心としたファッションを中心にして、アメリカの女優のマリリン・モンロー、エリザベス・テーラー、さらにジャクリーヌ・ケネディなどにも愛用されていて、日本でもエミリオプッチのピッチ柄で親しまれるようになりました。 1992年にエミリオ・プッチがなくなった後は、娘のラウドミア・プッチがブランドを引き継ぎました。 エミリオプッチは、独特のプリント柄で有名なように、プリントを効果的に使ったファッションだと言えます。

一大ブームを巻き起こしているといってもいいでしょう。再び、人気を博するのは1970年代へのノスタルジーだけと言い切れない独特の魅力があります。 ファッション界に止まらず、ミュージックや映像メディアまで1970年代の文化が甦らされています。LVモエ・ヘネシーグループに入ったからといって、エミリオピッチの個性は色あせることはありません。 エミリオプッチにしても、1960年代のサイケデリック文化に影響された部分もありますが、ただ模倣するだけではなくて、テキストスタイルとして独自の形式美として確立した点に特徴があります。エミリオプッチのクリエイティヴ・ディレクターは、当初、ジュリオ・エスパーダが努めていましたが、2003年からはクリスチャン・ラクロワ、2006年からはマシュー・ウィリアムソンと、入替りはありますが、エミリオプッチのブランドのDNAはしっかり受け継がれていて、相変わらずのピッチ柄は健在です。 ドラッグ文化とは一線を画しながら、独自のデザインを展開しているといえるでしょう。

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