ミッシェルクラン

ミッシェルクランはイトキン傘下のブランドです。ミッシェルクランは、フランスでギ・ラロッシュのアートディレクターを経て、アメリカのバーニーズなどでも取りあげられるようになりました。 １９８１年にパリでスタートしたブランドを１９８９年イトキンがビジネスパートナーとして業務提携した形で、日本でのブランドがスタートしました。 ３０歳前後の女性をターゲットにした、清楚なイメージを前面に出した、ちょっと高級なブランドです。 中堅ファッションデザイナーとして着実に成長しています。

美しいシェープのでミッシェルクランのファッションは、色々なコーディネイトを受け入れるやさしいテイストが持ち味です。 ミッシェルクランのデザインの特徴は、そのシェープのシンプルさとカティングの巧みさにあります。 現在はファッションデザインにとどまらず、ＩＬＬＵＳＩＯＮなどの香水のアイテムも手がけるようになり、総合的なファッションコーディネイターとして確固とした評価を得ています。 けしてトレンドに惑わせられない安定感が最大の魅力になっています。

基本的なミッシェルクランのデザインスタンスは、レイヤードをベースにした、誰でも受け入れやすいアイテムで揃えられています。 パリジャンが普段さりげなく着ているような、何気ないファッションのエキスを凝縮させたようなミッシェルクランは、洗練された大人のファッションです。 コーディネイトしだいでは、どのようにも変化して、イメージを変えられる包容力があります。

フランス人らしいデザイナーといってしまえばそれまでですが、ＴＰＯにこだわらないミッシェルクランは、働く女性にとって、神経を使わなくても自然なフェミニンなテイストをかもしだしてくれる便利なブランドです。 あえて強烈なブランドイメージがないのがミッシェルクランですが、レイヤードファッションをまじえたデザインは、他のブランドのアイテムとのコーディネートによって、イメージを変えるものであり、けして他のブランドアイテムを損ねるものではありません。

ミッシェルクランのカラーリングは中間色に徹した、柔らかい色合いのものが多く、パリの石畳に似合いそうなそそとした雰囲気をかもすものが多くて、上品なテイストは一貫したミッシェルクランの味と言えるでしょう。 ミッシェルクランのデザインはニット系のアイテムが多いのも、いかにも大人のブランドといえます。 早くからミッシェルクランに注目したイトキンの先見の明には感心させられますよね。