名づけ

名づけ

名づけは簡単に言ってしまえば、姓名判断のことをいいます。名づけと言っても親が勝手に好きな名前を付けても良いと言うわけではなくて、自分の子供に悪魔と名づけようとした話題は記憶に新しいですが、実際、子供の名前で、その子の将来が決まってしまうのかと悩まれる方も多いと思います。姓名判断は子供が生まれた時におもに利用するもので、普段はあまり縁がありません。姓名判断自体が何に由来しているかも正確に分かっている人は少ないと思います。

子供の名づけにも流行があって、皇室にお子さんが生まれると、その子の名前にあやかった名前や有名人の名前など、話題を呼んだ人の名前がその年の名づけランキングで一位になることもしばしばです。しかし、名前だけでその子供の人生が決まってしまうわけでもなくて、そうであれば徳川家康とつければ誰でも天下を取れるのかと言う理屈にもなってしまいます。姓名判断から字画や画数で、そのひとの姓名判断は行われますが、姓名といわれても、普通の人が姓名を名乗ることができるようになったのは明治以降です。それ以前で姓名を名乗ることができたのは、貴族や武士階級の人たちだけです。その人たちも姓は同じでも名字は、年とともに別の名前を授けられるわけです。そのような場合にいちいち姓名判断で決めていたなどと言うことはあまり聞きません。

姓名判断がいつから行われはじめたかと言えば、明治以降です。易学の一種として作り上げられたとされています。易学の歴史はともかくとして、そんなに歴史があるわけではなくて、ちょっと怪しい気がしないでもありません。易学が五行思想から由来しているとしても、文字を象形化した自然界の万物を表したものとして捉えて、その運勢を推し量ると言うことには多少無理があるようです。また、字画や画数と言っても、姓名判断の人に言わせれば、旧仮名使いでなければ、正しい姓名判断はできないとされています。

まして新仮名使いでは、その根拠もあやふやになってしまいます。名づけのプロに言わせると、要はその時の素直な期待を子供の名前として名づけることが重要だと言われます。結局、名前の重みはその名前の人物の内容で、良くなったり悪くなったりするわけではないでしょう。臨機応変に考えるにことに越したことはなしと思ったほうが、結構良い名づけができるかもしれません。しょせん名前されど名前と割り切ってもいいですし、しっくりしない名前で気に入らなければ、字としてや、ニックネーム、通り名とか、昔の人はいろいろな名前を同時にもっていました。

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