歯列矯正

歯列矯正

歯列矯正とは、いびつな歯並びを綺麗な歯並びに治す歯科治療のことを言います。歯科治療とはいっても虫歯を削ったり、入れ歯を入れるような普通の歯科治療とはまったくの別物です。特殊な矯正装置を使って、悪い位置にある歯を少しづつ自然に動かして、正しく綺麗な位置に戻すものです。歯列矯正を行い、歯並びが綺麗に整えば、見栄えがいいのはもちろん、しっかり食物を噛むことができるようになります。また発音や発声なども良くなります。

ただし多くの場合、歯列矯正は健康保険が適用されません。歯列矯正(歯並びの悪さ)は、法律的には、かならずしも治療が必要な医療とは認められていません。治療する場合は自由医療として、多くの場合、治療者本人の自己負担が必要になってきます。ですから、歯列矯正の治療費はけして安いものではありません。治療を受ける医院や、治療方法、歯並びの具合などで違ってきますが、安くても30万円や50万円は覚悟する必要があります。

また、歯列矯正は始めたからといってすぐに治るものでもありません。永久歯列の場合には1年から3年の治療期間が必要になります。その間、ずっと歯に矯正装置をはめて過ごさなければなりませんので、けして楽なことではありません。また、歯並びの悪さにもよりますが、矯正に痛みをともなう場合があります。やっと治ったと思っても、残念ながら人間の歯並びは一生固定されるものではなくて、変わり続けるものです。口や歯の使い方次第ではまた歪んでしまう恐れもあります。

しかし、それでも歯列矯正は必要な治療だと思います。もちろん具合にもよりますが、少しくらい歯並びが悪くても日常生活には困らないでしょう。歯並びを良くしてもてたいとか、そういう方には値段が高すぎるのでお勧めしませんがが、歯並びが悪いとどうして口の中の噛み合わせが悪くなってしまいます。歯の噛み合わせが悪いと顔の骨格まで歪んでしまいます。さらに、顔だけではなく身体全体の骨格が歪んでしまいます。

高年や中年の方で顔や身体が歪んでる人の多くは、若いときに歯の歪みを長い間放置した人に多いのです。歯列矯正は年齢を重ねれば重なるほど難しくなってきます。虫歯や抜歯などがほとんどない人でも60歳くらいが歯列矯正の限界になります。最近の平均寿命は80歳を超えて100歳以上生きる人だって珍しくはありません。老後のことを考えて治療を施すなら早い方がいいと思います。骨格の矯正というものは年老いてから治そうと思っても手遅れです。

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