スリッポン

スリッポン

スリッポンとは、スリップオンの略語です。靴べら無しでも履けるカジュアル系のシューズのことですが、中学生や高校生のかつての定番靴でした。特にVANの全盛期の時は、スリッポンもしくはローファーとして絶大な人気がありました。従来、スリッポンはメンズシューズのものが主流でした。レディースシューズではあまり目立つ存在ではありませんでしたが、最近、人気が出てきたようで、色々なブランドからスリッポンが出されています。

スリッポンはローファーと呼ばれていますが、怠け者と言う意味です。その名の通りめんどくさがり屋さんには最適のデザインになっています。脱ぎやすく履きやすいのが、スリッポンの特徴になっています。反面、突っかけ履きする場合はいいですが、靴の履き口が大きいため、ホールド性や歩きやすさにおいては、問題のある製品が多く販売されています。スリッポンのデザインの性格上、カジュアルシューズのカテゴリーに入れられるものです。日本でスリッポンが人気になっているのは、畳の生活と床の生活が混在しているためでしょう。欧米人にとって、土足の生活は当たり前ですから、一度靴を履いたら、頻繁に脱いだり履いたりはしません。その点、土足で室内に上がらない習慣のある日本では、脱いだり履いたりするのに便利なスリッポンは、重宝なシューズです。

最近のレディースのスリッポンは、従来のオーソドックスなデザインのスリッポンから、バンドをつけて脱ぎにくく工夫されたものまで色々なデザインがあります。スリッポンは、職場で履くには、ヒールもなく、幅広で疲れにくいシューズです。リーガルが出しているレディースのローファーは、アッパー部分にサイドバンドを施したしっかりした構造のシューズになっています。新ブランドのバルーンバルーンが販売しているスリッポンは、縫製がステッチで行われています。クロスベルトなどでしっかりホールドするデザインになっています。コサージュなどを配した女の子らしいデザインが、若い人の注目を集めています。

ベンシモンのバッシュ風のスリッポンは、履き口に伸縮性のある素材が使われています。値段が手頃でスニーカー感覚で、一足は持ちたいアイテムです。クロックスのシューズも広い意味ではスリッポンですが、シューズに使われる素材によって、スリッポンと言っても、いろいろなカテゴリーができあがってしまいます。サンダルもストラップをつければ、スリッポンと言えなくはないですが、カジュアルシューズですからあまり深く考える必要もないと思います。

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