マルニ

マルニ

マルニとは、曲木家具で有名なメーカーです。 戦争中は戦闘機の木製フレームなども作らされていたようです。南洋材のソロモンマホガニーを使った二段ベットが好調に売れました。木材の人工乾燥などの研究も行ってきました。 木でできた戦闘機で戦争に勝てるはずもありません。 日本の高度成長と歩みをともにして発展していきました。マルニは戦後早くから量産体制の確立と生産合理化の推進に着手しました。 工業化に対する努力はカービングマシン、コッピングマシンの開発に注がれて、現在の工業製家具の製作方法を確立していきました。その創立は1928年に遡り、近代的な家具製作の先駆けてとしてはじまりました。

カービングマシンやコッピングマシンにより、従来工業製家具では無理とされていた複雑な木材加工も可能になりました。 現在、マルニの主力商品は、トータルコーディネイトシリーズとして、統一的なインテリアコーディネイトを提案するレッドキャビンやニューヨーカー、地中海ロイヤルシリーズ、ケントンコートなど、多種多様なスタイルを提案しています。 高級な家具も手掛けるようになって、エジンバラ、ベルサイユ、ショパンなどの製品に結実しました。

素材を無垢材にするばかりでなく、塗装も100%天然原料に拘っています。 最近では、学習家具や新素材のセラムなどを使用した家具も販売しています。 最新のフレンディシリーズでは、無垢材に拘った子供向けの学習机が話題を集めています。 最近のスチール製や合板の学習机へのアンチテーゼとして、最長10年間の保証を付けて、今までのマルニの手法とは正反対の自然乾燥によって木材を乾燥させて、一つ一つ職人の手作りによる高品位な家具にしてあります。

マルニとっても、従来の工業製家具の大量生産から、徐々に手作りによる生産にシフトせざるをえない事情がありました。また、エコ運動の盛り上がりから、地球資源の観点からも、使い捨て時代は終わって、より良質な製品を長く使用されることが求められる時代になったことを意味しています。 マルニにおいても、今後、他の製品にもフレンディと同様の手法を取り入れることを期待したいと思います。このような路線の提案は、最近の安全、安心な生活環境への要求から提案されたことは明らかです。 このような生産方式のシフトが、高級家具ではなくて、学習机から行なわれることには、社会的な少子化傾向に見られる子供向けの家計負担額が大きくなっていることと無縁ではありません。

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