ヒステリックミニ

ヒステリックミニ

ヒステリックミニは、ヒステリックグラマーの子供ブランドになります。最近は、木村拓也が子供に着せているブランドとして、若いママさんの人気を集めています。 ヒステリックグラマーと共通して、アメリカの60年代70年代のストリートカルチャーをモチーフにして、素材にこだわったブランドといえます。 創設されてからすでに、20年の歴史を持つ子供服として、ヒステリックミニの存在は日本の子供服の業界では、特異な存在です。

アメリカンコミックのキャラクターがベースになっていますが、それはあくまでも表面的なことで、一皮むけば60年代、70年代のサイケデリックなドラッグカルチャーと言えるほどの毒をもった大蛇がのた打ち回っています。 デザインは、従来の子供服の範疇では収まりきれないエキセントリックなもので、このようなブランドが日本に存在していること自体ありえないことです。 本家のアメリカでは、けして受け入れられないコンセプトを、あえて断行した創設者に拍手を贈りたい気持ちです。

20年のアニバーサリーに招待されるアーティストを見る限りでは、常識的には彼らは子供服のブランドに似つかわしいデザイナーとはとてもいえません。そのポリシーを考える限りにおいては、ヒステリックミニの会社の人たちは子供服を作っているという認識に欠如してるとしか思えません。 大人の製品と同じような品質を誇っています。ヒストリックミニは、突然変異のようなブランドですが、販売する商品の素材や作りは大変しっかりしていて、子供だましの安っぽさは微塵もありません。 20年間ヒストリックミニが存続して、それを支持してきた母親達の心理に興味がありますが、果たしてこのブランドの本質が理解されているのかどうかもあいまいです。 童話やおとぎ話には、必ず残酷な部分とエロティックな部分があると言われていますが、ヒストリックミニは、それらをコミックのオブラートに包み込んで製品化している、世界でも稀に見るブランドと言えます。

ヒステリックミニの戦略を考えると、子供の人格を認めない能天気な母親達に対する痛烈なアンチテーゼに思えてきますので不思議なかんじです。ただし、絶対的に面白い子供服のブランドであることは確かです。 アートを良質な製品にして販売することが彼らの目的で、その製品がたまたま子供服や子供用のグッズであったというだけの話であり、ことさら子供のためのブランドではないように思えてなりません。

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